トップ情報カーオーディオに関する情報ローゼンクランツのデモカー製作・・・その2

凄い音になりそうな予感



 忙しい合間を縫って東京、岩手を日帰り

 岩手県一関のサウンドフリークスへ向けて深夜の12時に出発です。新幹線で一泊で予定していたのですが、前々日にプジョー407SWが納車されましたので、慣らし運転を兼ねて急きょ日帰りに予定を変更です。仙台の先、長者原S.Sで給油しました。410キロ走って35リッターです。初乗りにしてはずいぶんと燃費が良く、3,000CCにもかかわらず、リッター11.7キロも走りました。ゆくゆくは14キロも夢ではありません。いけない、いけない、プジョーの事は別の機会に触れるとして、XMの話に戻ります。

 佐藤さんの朝も早く、店前で寝ていたところ8時半に起されました。4枚からなるドアーバッフルボードの粗仕上げまでが前回の作業でした。電話で打ち合わせした上でお任せでお願いする考えだったのですが、私の指示の元に『その場で確認しながらやった方が、より良い物に仕上がるでしょう』との佐藤さんの気配りで、全ては即興デュエットのような形でやることになったのです。

 それにしても、「カーコンポを取り付けるのに近くの東京ではなくどうして岩手なのか?」。誰に話しても理解して貰えないみたいです。人に惚れたり、腕に惚れたり、色々です。私自身でもよく分からないんですが、時々そういうことがあるんです。ローゼンクランツのケーブルを一番気に入ってくれた方がたまたま岩手県だっただけです。


 絶好調モード

 何も考えず、その場でのヒラメキを大切にしながら、今までの蓄積データーとのすり合わせの中で答えを出してやる方法です。自分でも信じられないぐらい、アイデアが次から次へと泉のように湧き出て来るのです。

 とにかくシトロエンXMのドアーは、

 内張りを剥がした時点で、

 私のやる気に火を付けてしまったのです。

 
 右脳でもない左脳でもない、大人しくしていた前頭葉の奥深いところにある、

 第六感がメラメラと炎のように立ち昇ってくるのです。

 「この車はカーオーディオにとっての最高のリスニングルームになるに違いない!」。

ネジ止め位置を決めた貴重なメモ

 そんな答えが出てしまったのですから、もうどうにも止まりません。


 私の目標は高いところにシフトチェンジしてしまいました。

 商売抜きで、自分自身との戦いに矛先が変わったのです。

 自律神経が勝手に動いている感覚なんです。

 こういうモードになった時は決まって結果がグーです!!。

 今の私の持てる力をフルに発揮した、最高のサウンドになりそうです。


 ノウハウ満載のバッフルボード

 MDFの響きの方向性までチェックした上で裁断加工しましたので、やるべき事はキッチリやっております。今日はドアーの鉄板のどの部分に何ヶ所ネジ止めするかが一番の肝になります。そうなんです、電気振動が音楽振動に変わるところですから、この部分だけは他の何倍時間を掛けても掛け過ぎではありません。


 大方の車は空き缶のように円筒型になっているようですが、これをご覧下さい。ピストン運動を繰り返すユニットの空気の流体背圧が、ストレス無くドアーキャビネット内部でスムーズに対流するようにグラデーションアールを採っております。見ただけで良い音が聞こえて来そうでしょう!?。

 こういう構造になっていれば、アンプに負担が掛かりませんので小出力アンプで充分なのです。アンプのパワーがスピーカーから強い音を出すのではありませんよ。タイミングと速さです。スポーツなら理に適ったフォームが大切です。何度もこのウェブ上で言っていますが、「エネルギーは速度の2乗に質量を乗じたものです」。速さは2乗ですから効くのです。


 フェーズ合わせは基本に忠実に

 スピーカーの持つエネルギーの方向性を最大限利用し、車室空間全体に満遍なく音楽が響き渡るように時計で言うところの○○分のところに合わせ込みます。当然ウーハーとツイーターユニットの位相合わせは音出ししながら導き出したところ、18ミリ下がったところでハーモニーしました。


 厚み18ミリのMDFを利用して、外からウーハーを、内からツイーターを取り付ければ、それだけでメカニカルフェーズは完璧です。この両者の音の調律さえやっておけば、悪い音になることはありません。ここでの最初のボタンの掛け違いがあると、後から電気的なタイムアライメントに頼らざるを得なくなります。

 次はウーハーボックスの設計をどうするかです。荷室にスピーカーを持ち込み、取り付け場所にあてがいながら、前後、上下の位置出しをイメージしておりますと、素晴らしいアイディアが湧いてきました。夜も11時になりましたので、ウーハーの話はまたにします。大雨の中、睡魔に襲われる事も無く、東京には朝の5時半に着きました。それにしても自分のタフさには驚きです。


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