トップ情報カーオーディオに関する情報良い音を出すのにホームより車の方が有利な理由・・・その2

良い音を出すのにホームより車の方が有利な理由・・・その2



 短所と思っていた事が意外や長所であったりします

 車の場合構造上スピーカーの真ん中に身を置けないのを相当のハンディーと受け止めている風潮がありますが、何の問題もありません。今日を限りに考え方を改めて欲しいと思います。それを短所と考えるよりも、左右のドアーにほとんど同じ条件でスピーカーを取り付けるられるメリットの方が上回ります。そこに意識を向けた音作りをすればはるかに良い音を作れます。

 むしろスピーカーの真ん中に身をおく事が可能なホームオーディオの場合の方が不利なのです。それは隣接する部屋があったりとかで、2本のスピーカーを置いた左右の壁の条件が違うので、「振動の時間軸」や「エネルギーの発生」に明らかな違いが生じ、その不均質な左右壁の振幅による音楽合成波は上手く溶け合い難いのです。従いまして、スピーカーの真ん中に身がおける事よりも、部屋全体に美しい響きの空間を作る事の方が音楽を魅力的に感じるには重要なのです。

 だから人はあのホールは音がいいけど、あそこは駄目だという感想を口にするのです。それが証拠に素晴らしいホールは二階席のバルコニーなどがむしろ特等席でもあるのです。何も演奏家の正面席だけが良いのではありません。

 他でも喋りましたが、美味い牛はどこの部分の肉を食べても美味く、不味い牛はフィレであってもロースであっても不味いのです。そうです、車全体を美味い牛に育ててやればいいのです。


 何事も工夫次第、どこかに必ず勝機があります

 幸いにも、車はガラスに囲まれたキャビンという狭い空間ですから、音の反射を巧みに取り込む手法を用い、車室空間のどこにあっても良い音にしてやりさえすれば、席による音の良し悪しのレベルを超え、どの席も素晴らしい響きの特等席になるのです。

 この幸いにもという考え方が出来ない限りは、最初から負け戦と決まったようなものです。何事も工夫次第、どこかに必ず勝機があるはずです。

 壁や床等、複数の異なる振動が合成する時にはタイミングが合わないと心地よい音楽にはなりません。その点車はほとんど左右対称に作られておりますので、タイミングを合わせる事には大変有利です。そして薄い鉄板で囲われているのでボディー全体を爆発させるような音の鳴らし方が可能です。さらに一歩生の音に近づきます。

 車における音作りのテーマは観客席側で聴くことに主眼を置いてはいけません。ステージの上のミュージシャンであったり指揮者であったりの気持ちで四方から音に包み込まれるようなイメージで音作りをすることがカーオーディオの成功の秘訣だと思います。


← Back     Next →