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COLTRANEさんを訪ねました。



 愛知県の老舗

 コルトレーンさんはお店の名前にインパクトがあったので、私の頭には早くから印象にありました。そして、お取引させて頂くようになったのは中四国地区では有名なマインズカンパニーの坂本さんからの紹介がきっかけでした。

 昨年の秋にご挨拶に上がり、Basic1のピンケーブルとスピーカーケーブルを試聴頂いた結果、合格のお返事を貰い、改めてミュージックスピリットの特約店として登録させて頂きました。


 当社は音と真剣に取り組むお店さんと協調したビジネス展開をモットーに、地道で堅実なお付き合いを心がけるよう努力しています。

 近畿地方への出張の帰りに立ち寄り、オメガのデモカーの音を聴いて頂きました。たった1枚女性ジャズボーカルを2〜3曲聴いたら納得したのか、わずか数分で何の感想を述べる事無く、『分りました』の一言でした。


 第11回パイオニアコンテストで3位入賞のアルファ156

 店内に戻りあれこれお話している中で、コミュニケーションを取る為に何かのきっかけを探していましたところ、私の目に第11回パイオニアコンテストで3位入賞の賞状が目に入りました。

 「あちらにあるのがその車ですか?」。

 『そうです、その時のままです』。

 「宜しかったら聴かせて頂けますか?」。

 『どうぞ』。

 アルファロメオ156です。


 スピーカーは「Hertz」といって私の知らないメーカーでしたが、ツイーターからインパクトのあるいい音がしていました。よく見ると1インチより大きく28ミリほどありそうです。”なるほど、ここに秘密があったのだな・・・”と感じたので、ツイーターの受け持ちはどれ位ですかと尋ねました。

 『2.5キロです』。


 ホームオーディオでは体験した事のない、そして、有り得ないほどフロントガラスのセンターにビシッと音が定位していました。人間の耳に一番敏感とされる3キロ近辺の音が実際にツイーターに振り分けられているのだから、否が応でもそこから音が聞こえるのも納得です。

 この時点で圧倒的な説得力のある音でした。

 間違いなく今まで聴いた中で3本の指には入ります。

 何より音の基本的技術がシッカリしています。


 タイムアライメントと倍音の関係

 ただ1つ、”この音に更に倍音が乗っかれば申し分ないのだけれど・・・”。

 ”出来るわけないか・・・!”。

 ”こればっかりは完全にトレードオフだから”。

 ハンドルより手前に音が存在しない。すなわち、直接音と間接音が織り成す自然界にあるはずの響きやハーモニーが削ぎ落とされているのです。これはデジタルタイムアライメント式の宿命でもあります。


 要するにダッシュボードの上に音がある事を良しとするパイオニアの採点方式では、これがベストなのでしょうけれども・・・。パイオニアの価値観で評価される事にターゲットを絞ったプロ中のプロの仕事なんでしょう。そういう言葉は入賞常連者の口から聞きます。

 しかし、私が心配であり、怖いと思うのは、長い間この音の中に身をおいていると、知らない間に慣らされている自分に気がつかなる点であります。人間は如何様にでも環境に慣れてしまうものです。

 線路脇に住んでいる人、

 パチンコ屋の店員さん、

 我が家の時計の音・・・、

 不快な音はスルーさせてしまいます。

 堀田さんにとっては思ってもいなかったような言葉が返ってきたのでしょう・・・。その倍音とはどんな状態の音を指すのか・・・。


 カイザーサウンドの加速度技術を施しました

 タイムアライメントというデジタルディレイを採用した時点で、本来ならば倍音とは”さよなら”しているのですが、私の研究している物性のエネルギーの方向性を見切って自在にコントロール出来るようになるとそれが可能になるのです。

 そのキーワードは楽器を調律するが如く、

 音叉棒が共鳴するが如くであります。


 スピーカーのエネルギーの方向性を揃え、さらに、スピーカーを止めているネジの順番やトルクコントロールを施し、そして最終的にはウーハーをチェロに、ツイーターをバイオリンに見立てて調和を取るのです。

 これをカイザーサウンドでは「加速度組み立て」と呼んでおり、クリニックやセッティングのメニューの中に50,000円から用意しています。

 基本技術がシッカリしていないとやっても大きな効果は得られないのですが、今日のこの156の音は私自身がどれぐらいタイムアライメントの音とハーモナイズ出来るのか?。

 初めて試してみるに値する車だと直感したからであります。

 それぐらいこの156の音は素晴らしいです。


 COLTRANE156に隠されたノウハウ

 「ツイーターに付いてあるステンレス製フレームは最初からの物なのですか?」。


 『いいえ、私のオリジナルです』。

 「これが効いているんですね」

 「これの向きの調整によって響きをコントロール出来るのです」。

 「いつでも元に戻せますので、ちょっとやらせて頂いて宜しいですか?」。

 『構いません、そうぞ』。

 ツイーターユニットと外側のリングの響きの方向性を揃え、ネジの配置換えをして慎重にトルク調整をします。右側はユニットもリングもそのままでネジだけの配置換えだけでしたが、左はリングを上下180度反対にして組み直しました。

 正味必要とした時間はほんの10分ほどでしょうか、あっという間に完了です。出来上がりました。どうぞ聴いてみてください。

 フロントガラスの上半分に音が存在していなかったのが頭の上の方まで届くようになりました。しかし、困った事に今度は逆にウーハーの音がそっけなくなりました。

 「すぐにウーハーもやって宜しいですか?」。

 6角レンチで外そうと思いましたが今までで一番硬く締まっています。これはMDFや合板に止まっているトルクではありません。

 「鬼目ナットを打ち込んでいるのですか?」。

 『いいえ、同じようにステンレスのリングスペーサーを取り付けてあります』。

 156の芯のある低音はここに秘密があったのでした。

 それなら納得が行きます。

 こんなところに堀田さんのノウハウが生かされておりました。

 決して手を抜かない。

 目の届かないところに気を配る。

 こんな方と私はお付き合いしたいのです。

 調律した最後の音は素晴らしいの一言でした。


 ■結論

 コルトレーンの156の音を聴かずしてカーオーディオを語ることなかれ!


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