トップ情報スピーカー小型2ウェイスピーカーの最高峰に挑戦パーツの方向性は音楽の生き死にをも決める

パーツの方向性は音楽の生き死にをも決める



 拘りの方向性チェックとマッチング重視のペアリング

 いつもはパーツの方向性を一番最初にチェックするのですが、今日は性能にバラツキが出ないことを最優先して、左右のマッチングを重視してペアリングを一番に見ました。


 コイルについてですが、その後、1個、1個方向性を調べて行く内に、ある一定の法則性に気が付きました。

 左用にと選んだコイルの線材の方向は全て外から内になっており、また、右用に選んだコイルはこれまた全てその反対の内側から外への方向になっていたのです。

 ローゼンクランツの決め事として、常に左から右に音抜けの良いようにセッティングしますし、物作りも終始一貫、その考え方を大切に今も守り続けています。


 上の写真で袋が立った状態の物が左用で、寝かせてあるのが右用です。10組のペアリングを取り、番号を打ってキッチリと管理します。 何百万もするスピーカーであっても、せいぜい計測器で電気特性を測るだけですから、当社のセレクトマッチングには遠く及ぶものではありません。

 今回のような価格の製品でこれだけ拘った品質追求をするのは、ローゼンクランツを除いては無いはずです。



 コイルを巻く時の状況を推測

 トリテックの場合モールドレスのコイルに限っては、注文を受けてから巻くと聞いていますので、今回納品された1.5mHと1.8mHの各20個はカイザーサウンド用としてだけに巻かれた物である事は間違いありません。

 その方向性が内、外と計ったようにキッチリ半分ずつになっているのは意識してなのか?。工程の都合上こっちから巻いたら次は反対側からという風に、作業効率、あるいは習慣上そうなっているとしか思えません。

 線材の方向性を、”どちらに向けて巻けば音が良い”と確定出来ているのであれば、今回のような結果にはならないはずです。また、在庫のある物の中から出荷されたのでしたら、こんな風にキッチリと半分ずつにはなりませんので、モールドタイプにおいてはこの限りではありません。


 オーディンキャップの方向性について

 ドイツ製のコンデンサー(オーディンキャップ)の方向性についてですが、文字の印字の方向と信号の流れ易い方向性とは全く一致していません。


 一般のセオリーとしては文字の方向に合わせて組むものですが、今回の方向性チェックのデーターから判断すると、そのやり方で組んだネットワークは左右の音にかなりの違いが生じると断言出来ます。

 間違っても誤解しないで頂きたいのは、コンデンサーに印字された文字の向きと、信号の流れる方向とがまちまちになっているのは、いい加減に組んだのではなく、完璧にチェックしたが故の事であります。


 セメント抵抗の方向性

 BENNICの抵抗についても、信号の流れ易い方向性と文字の印字の向きとは全く一致していませんでした。
のマジックで印をしている方が信号の上手になります。



 今のオーディオ業界に何が一番望まれるのか?

 パーツの方向性について、今回こうした事実が明らかになったという事が、”何を意味しているか”ハッキリ申し上げますと・・・。

 オーディオファイルが良い音にしようとして、試聴に試聴を繰り返しても、当たりにたどりつくのは大変困難であるという事実です。

 これで今、オーディオ業界に何が一番欠如しているのかが見えてきましたでしょうか?。それは、安く売ってくれる業者でもありません。接客上手で良い気分にさせてくれる店員でもありません。”良い音を作り出す腕のある人物”の出現でありませんか?。

 今回のスピーカーの音を是非ご体験下さい!

 何がどう違うのか!?

 ”音と音楽の違い”とは何なのか!?

 ずっと、カイザーサウンドが提唱してきた事です。


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