トップカイザーサウンドマランツPA-01モディファイ実験記マランツPA-01モディファイ実験中・・・その2

マランツPA-01モディファイ実験中・・・その2




 たまにトランスのうなりが大きくなる事があり、やはりこのアンプはどこか不調のようです。先ほどのこと、アートクルーの山本さんと12月1日(土)の試聴会の時にオリジナルと聴き比べる事を話し合ったばかりでしたが、やはりこれは仕方なく新しい物と交換し最初からやり直しです。しかし、もう残された時間は3日しかありません。

 そこで、急きょ今度は方針を変えて、後でする予定であったスピーカーターミナルとACインレットの交換を先にする事にしました。その理由は当初の計画で「ネジの材質」とかその「頭の形状の違い」による微妙な音の変化を研究する為、ひそかに5種類ほどのネジを買い込んでいたのですが、私の計算間違いでわずかに寸法が短く使い物にならないことが判明致しました。


 実は、明日の19時ごろからNさんとSさんの二人に立ち会ってもらい、「シャーシー」と「インシュレーター」と「トランス」と「ネジ」の4つの関係をじっくり聴いていただこうと計画していたのです。トランスは人間で言えば心臓に値する所です。その一番大切な心臓を理想の状態で鼓動させてやるにはどのようにしてやればいいのか?既に、ローゼンクランツのアンプにはマイクロベースを多用している事はよく知られているのですが、一般の市販のアンプには取り付けた事はありませんので、この二人ならずとも多くの方たちにとっても興味のあるところではないでしょうか。

 こうした音決めの現場は、今まで滅多に人には見せた事はありませんでしたが、このお二人の音楽に対する感受性の豊かさからして、今が一番いい機会と判断し、市販の手ごろな価格帯のアンプを私のノウハウでどこまで変身させる事が出来るのか、実際に見聴きし、生で体験して頂きたかったのです。

 オリジナルのスピーカーターミナルはWBT-0730と全く同じ規格でできていますのでシャーシーには何の手を加えることもなく交換できます。

 しかし、時間的な関係が大きなネックとなって、あらかじめ「ACインレット」と「スピーカーターミナル」を交換した後に聴いていただくこととなりましたので、インシュレーターだけの違いというものはオリジナルとの関係に於いては判断がつきませんが、どうせその2点は必ず替える事は決めておりましたので、それを固定してから最後の微妙な調整をする事の方が、はるかに高い次元の音をもってして、きめ細かな音のバランスをとっていく訳ですから大きな喜びを感じてもらえるはずです。

赤いマジックの点が方向性を示す印です

 それもそのはず、スピーカーターミナルに限ってはWBT-0730の旧タイプ。実はこれでないとすべてのパーツをばらして方向性を「垂直」、「水平」方向まで調べて組み直すことが出来ないのです。

 今のタイプは恐らく紛失防止の為だろうと思うのですが、ナット部分が外れない構造にしてあるのです。その為にWBT社に無理をお願いして旧タイプの物を継続生産した貰っているのです。

スイス製のインレットコネクター

 そこまでして完璧に組み直したスペシャルモデルですから、溢れたパーツが沢山出てきて経済的には大変負担が掛かります。しかし、いい音の為なら一切妥協はしない、これがローゼンクランツ流のこだわりです。またACインレットに関しても超ど級ACパワーディストリビューターNIAGARA用に取り寄せたスイス製の物を使用しました。

 さて!さて!明日はどんな音になるやら楽しみです。


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