トップカイザーサウンドマランツPA-01モディファイ実験記そんなにすごいアンプならぜひ聴かせて欲しい

そんなにすごいアンプならぜひ聴かせて欲しい




 PA-01がそんなにすごいアンプならぜひ聴かせて欲しいといったメールをいただきました。2日の日曜日にということでしたが、ちょうど九州方面へ出張ですから5日以降にしていただくようにお願いしまして、次の週末である8日(土)の12時〜14時の2時間確保させていただく約束をしたわけです。

 約束の時間きっかりにご夫婦で仲良く一緒に来店されました。どちらから来られたのですかとお尋ねしますと、ほんの300メートルほどのすぐ近くとのことです。10年ほど前からこちらの店は気になっていたのだけど、なんとなく敷居が高く入りづらかったとのことです。

 早速、「どんな音楽をかけましょうか?」・・・。実はディスクを持ってきていますので、「これをかけていただけますか?」といって取り出されたのは、リッチ−・バイラークのピアノトリオ、私は初めて聴くアルバムです、ウム・・・なかなか聴かせるいい音楽です。ちょっと気になったのでレーベルを拝見しましたところ、Venusです。私はVenusで気に入ったことが今までなかったものですから、意外な印象を今回は持ちました。

 ところで現在スピーカーは何をお聴きですか?とお尋ねしますと、ヤマハの1000Mにデンオンのアンプで聴いているが、聴き疲れがするとのこと。具体的には低音が締まらず、高音とバラバラに感じるので、そこでアンプを買い換えたいということでした。

 ご主人はJAZZ、奥さんはクラシックと好みが別れているらしい。今度は奥さんの好みで持参されたピアノ曲や声楽をかけました。お二人の反応はすこぶるいいみたいです。特にマイスキーの弾く無伴奏チェロは生の楽器の響きを感じると大変好評でした。この人只者ではないなと感じたので「奥さんのお仕事は何ですか?」とお尋ねすると、なんとピアノの調律士とのこと、そしてその素直な印象をお尋ねしますと、今まで高性能なアンプやスピーカーで何度か店頭で聞かされたことはあるけど、不自然な音でいっこうに音楽を感じたことはなかったそうです。

 初めてステレオのことを忘れて「音楽に浸れることが出来た」とおっしゃる。「どうしてなんでしょう?」ということでしたが、私自身が「音楽を聴きたいという欲求」が人一倍強いからではないでしょうか、そして誰よりも「いい音を紡ぎ出したいんだ」という、これまた「強い決意があるからだと思います」とお答えいたしました。私は、強い思いを常に持ち続けることが、そのことを可能にすると信じていますから、人をしてそのように感じさせることが出来たのだろうと思います。

 すっかりマランツのPA-01の音を気に入っていただいたお二人は、購入モードに入ったみたいです。今日お聴かせてした物はモディファイ仕様ですが、まずはオリジナルの状態でしばらくお聴きいただいて、じっくりそのアンプの能力を知り尽くした上で、また「ゆっくりと検討されても遅くはないと思いますよ」。

 あっという間に約束の2時間がたちました。アンプを購入されただけではいい音にすぐにはなりませんので、配達にお伺いしてひととおりクリニックさせていただきます。近所のご縁ですからということでお見送りしました。


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