大枠では良いのですが、これに少し赤味を加えて欲しい。ほのかにピンクがかった薄紫です。元々紫という色は品格や格調の高い色ですが、ちょっと間違うと下種にもなり、どっちに転ぶか解らない最高難易度の色です。崇高さや上品さの中にも時々妖艶な色香を匂わせる、そんな陰陽表現の一体感を目指しています。


 この紫色に馳せる私の思いは憧れ的な意味合いもあり、遥か彼方の手に届かなかったものを手に入れたい。そんな思いを胸に一気に3ステージ上の高さが狙いです。天職とする音作りにおいて、是が非でも乗り越えなければならない難関のひとつと位置づけております。

 実際のシースの厚みは0.85ミリ、しかし見本の物は2ミリあります。そこらあたりを見越して修正要望をしなければならないのがもどかしいところです。この見本を二枚重ねにした時の色の濃さを、仕様書の指定寸法である0.85ミリの厚みで実現して欲しい。

 そして、その色濃度を保ったまま、ピンク方向に少し振ってもらいたい。こんな曖昧なオーダーの仕方ですから受ける方は大変です。特に中間色の中の中間色ですから雲を掴むようなレベルの話です。

 あの手この手で少しでもニュアンスを解ってもらう為にはと、三菱電線の営業担当者に出来上がったばかりのMusic Spiritデモカーの音を聴いてもらいます。お台場あたりを一回り、もうすっかり湾岸地区は私の庭になってしまった感があります。

 Reference1の構造はその内明かす予定でいますが、紛れもなく音の良さで世界の頂点を狙ったものであることだけを一先ずお知らせしておきます。それをメートルあたり10,000円を切って販売しようと計画していたのですが、今日知らされた見積金額からはとても不可能だと認識しました。どうやら15,000〜20,000円前後になりそうです。

 カイザーサウンドの威信を掛けた製品になる事だけは確かです。

 ご期待下さい。


カイザーサウンド有限会社
担 当
貝崎 静雄(かいざき しずお)
E-mail
info@rosenkranz-jp.com
Hiroshima
Tel 082-230-3456



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