銀より高価な銅

 D.U.C.C.は三菱電線工業の登録商標で、電線の方向性による音の違いの研究段階の中で生まれた画期的な技術です。溶解温度の一歩手前で熱処理をするのですが、銅の結晶の大きさは通常の1億倍ほどになります。

 この工法は電線メーカーにとっては大変リスクの大きいものです。結果的にキロ当たりのコストは銀より高くつくのですが、もしも失敗した時には銅としてのスクラップ値段になりますので、銀の地金の数十分の一の価値にしかなりません。

 不純物は結晶粒界に多く存在しますので結晶を巨大化する事で自ずと信号伝送時におけるストレスは減ります。余談ではありますが、従来結晶の中には不純物は存在しないと考えられてきたのですが、つい最近、結晶その物の中にも微量ではあっても存在する事が分かってきました。


 無指向性について

 引力という磁場の影響がある限り、地球上では均質な物作りは出来ない宿命にあります。そんな中にあっても可能な限りその影響を少なくするには、すなわち音楽信号が抵抗なく流れ易くなるにはどうしたら良いかというアプローチです。

 理想は電気抵抗値の少ないニュートラル状態であり、どんな微弱信号であっても伝送再現出来るのが望ましいわけです。理想は双指向性であり、無指向性です。

 ただし、既存する製品の中に方向性のある物の向きを反対にして拠るという手法がありますが、これは性能が落ちる形での双方向性になりますので、無指向性ケーブルと呼んではいても、今回の技術革新的発想からは外れますので混同しないようにお願いします。それは、例えて言うなら「後ろ向きに走る人」と、普通に「前を向いて走る人」の二人三脚状態になります。

 D.U.C.C.は高純度銅をさらに進化させる結晶の大きさとその向きに目を向けた次世代の新技術です。

 その記念すべき技術を導入した第一弾の製品がMusic Spirit Reference1に採用されます。


 発売予定は9月初旬です。


カイザーサウンド有限会社
担 当
貝崎 静雄(かいざき しずお)
E-mail
info@rosenkranz-jp.com
Hiroshima
Tel 082-230-3456



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