カーオーディオとホームオーディオでは正反対の支持率

 正確な数字を持たない中で私が直感的に感じるのは、ホームオーディオ業界とカーオーディオ業界では外国製品と日本製品の市場占有率がまったく正反対のようです。7:3〜8:2位の割合でホームオーディオ業界では圧倒的に外国製品が強いのですが間逆な現象はどう解釈したら良いのでしょう。

 かつてその割合は均衡していた時代もあったそうですが、この10年ぐらいの間にこのような結果になったと聞きます。これは何を意味しているのでしょうか・・・?。

 カーオーディオ業界についてはほとんど知らない私ですので、ホームの歴史を見ることにしてみましょう。カーオーディオ業界の中にあっては特に若い人達には興味がある話かもしれません。

 '50〜'60年代マッキントッシュとマランツに代表される夢のような高価な海外製品に惹かれました。1$が360円の時代です。この頃に日本のメーカーではビクター、コロンビア、その後に御三家のトリオ、サンスイ、パイオニアが続きます。

 そのステレオブームに家電メーカーもこぞって参入し、それはそれは賑わいました。この頃はおそらく輸入品のシェアーは2〜3%位だったのではないでしょうか。夢のような存在で欲しくても誰も買えなかったのです。

 それが円とドルが変動相場制になった頃がターニングポイントのような気がするのですが次第次第に輸入品に押されるようになりました。特にスピーカーが顕著でした。日本製品は高性能化を求め測定データー偏重に陥ってしまい、その音楽性の欠如がオーディオファンからそっぽを向かれるようになったのです。


 真の実力なのか?砂上の楼閣なのか?

 消費者が下して来た判断は業界人の私であっても掛け値なしに正しいと感じています。

 しかし、カーオーディオ業界のシェアーは理由はどうあれおかしいと思わずにいられません。

 何がそうさせているのかは分かりませんが、私にはこの現象が相当無理の上に成り立っている砂上の楼閣のように思えてならないのです。同じ音楽を聴く道具にもかかわらず、ホームオーディオとカーオーディオでこれほどまでに反対の結果が出るのは理解に苦しみます。

 色んな要素があるでしょう、しかし、出来ることなら音の良し悪しが反映された結果が出るのがごく自然のように思うのですが如何でしょう。そうでないとすると、カーオーディオは音楽を聴く道具ではないと結論付けられない事もありません。


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