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車の足回りと乗り心地はインシュレーターの開発に欠かせない


 贅沢をしているように誤解を受けてはいけないと思い、車の事はここしばらくあまり触れないでいました。私が車をこの最近色々買い換えているのも、世間によくある車好きの方の動向とはちょっと趣が違うのです。

 ダイレクトに車自体の楽しさを追い求めている訳ではありません。また、ずっと思い焦がれていた車に乗りたいという願望のようなものでもありません。今の私のもっぱらのパートナーは商用車として大活躍してくれておりますシトロエンXMブレークですが、メインテナンス費がかさむ事を除いては他に何の不満もありません。そのコストに比べて得られる価値の方がプラスマイナスした際に遥かに大きなものがあるんです。

 それでも年式が年式ですから時々心配になる事があります。ですから、今と同じXMの高年式で程度の良い出物がないかを常にチェックを入れております。そんなある日、私の目に止まった物が有ったので調布まで見に行きました。運悪くタッチの差で先ほど売れたらしい、そうなるとやけに良い車に見えるから人間の心理って本当に不思議です。

 その翌日です。携帯がプルルルルと鳴り、受話器を耳元にあてると声の主は昨日の車屋のお兄ちゃんでした。似たような車で物凄く程度の良いのが入ったので見に来ないかと誘いの電話です。ちょうど用事を終えての帰り道だったので「じゃあ、一寸寄ってみるよ」といってすぐに試乗しました。その車はXMと同じエンジンを積む'99プジョー605のセダンです。もっとも年式の違いで馬力が170から190にアップしております。

 この車にはスポーツモードというのが付いていて、そのポジションにすると生まれ変わったように走り屋に変身するのです。ついつい調子に乗って中央道の談合坂近くまで足を伸ばしました。「なかなかいい車でしたネェ!」。「20馬力の差ってこんなにもあるものなのか?」、それは驚きにも似たもので、私の意識が初めて馬力に目が行った出来事でもありました。

 それまでは車の数字的データーなんて見た事も気にした事もなかったのですが、これが後に私を迷わす結果になろうとはこの時点では思いもしませんでした。価格は160で昨日買い逃したXMと同じような金額です。息子と年が同じぐらいの若い営業マンについほろっと来た私は、『これ貰うよ!』と言う言葉を無意識のうちに、まるでもう一人の私が口にしたようでした。

 商用車のワゴンを探していたはずなのに、いつの間にかこんな事になってしまいこれでは車の置き場所もありません。とに角その時その時のフィーリング次第といった事が多く、「シマッタ!」と思う事も当然の事ながら何度もあります。そんな訳で、滅多に乗る事のないジャガーのXJ6が浮いた形となり手放す事にしました。

 シトロエンの現行モデルC-5V6、3000ブレークについては、諸手を上げて気に入っているわけではないのですが、気に入らないわけでもない。もしも試乗して気に入ったら全部処分して買うつもりでディーラーに行きました。

 試乗車は2000ccのブレークか3000ccのセダンしかないということなので、仕方なくセダンに乗せて貰いました。かなり良いんですがやっぱり買おうとしている現物ではないのでシックリ来ません。動力性能を上げる為とコストダウンの両にらみでの軽量化なんでしょうけれども、ドッシリとした安定感に欠ける印象です。私の場合長距離クルージングがメインですから、ユッタリ、ドッシリ、楽々といったものでなければなりません。一回りサイズが小さいC5は5メートル近いXMに比べて全長が20センチ近く短いのでそう感じさせるのかもしれません。

 そんな時に私が今乗っているXMを譲ってくれたSさんがその後イタ車のマセラッティーのクアトロポルテというのを買ったというのを思い出し、受信トレイの中からSさんから貰ったメールを探し読み返してみました。


 そのメールとは?。



 ----- Original Message -----
 From: S.S
 To: <kaisersound@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Monday, February 10, 2003 11:10 AM
 Subject: ごぶさたしています。


 貝崎様

 S.S@金沢です。

 こまごまとトラブルが出ているようで恐縮です。

 無事に仕事のお伴をさせていただいているでしょうか?

 丁稚奉公に出した愚息を思う親の気持ちにも似て、少々気になっています。

 車検は無事完了されたのでしたね。

 お幾ら位かかったのでしょうか?

 メイン玉を交換されてタイヤを新品にされているのであれば、本来の乗り心地を発揮しているのではないかと拝察するのですが。

 今日は雪も消え、北陸には珍しくしばしの好天に恵まれましたので、クアトロポルテで出勤しました。痛快な加速は何物にも変えがたいのですが、分不相応な高級クラブで美しく磨きこまれた女性に飲みつけない高級なお酒をお酌してもらっているような、ソワソワ落ち着かない感触が常に付きまとう車です。

 住み慣れた自宅で見慣れたヨメさん、子供と白ご飯を食べているような感触とは無縁です。

 シトロエンにはそれがあります。

 いわばbread'n butter carですね。Cozyです。

 また近況お聞かせください。



 気になるような事を書いてありますでしょう?。

 すぐにネットで調べてみる事にしました。

 「何と!285馬力!?」、

 先だって20馬力差の190馬力で驚いたばかりですから、

 この数字が示すモンスターマシンとはどんな物か、急に体感してみたくなって近場で程よい物はないか探し始めました。有るではありませんか川口に、すぐに車を飛ばして現地へ直行します。そこの社長がサーキット場の常連で有名なプロのレーサーとも一緒に走った事があると言ってました。

 展示してある車はフェラーリ、マセラッティー、ランチャ、アルファーといったこだわりのイタリア車がほとんどです。

 「先ず初めは私が助手席に乗せて貰い、社長に運転をお願いします」。

 『ああいいですよ、じゃあ行きますよ』。

 「グオーーーーン、飛行機の離陸時と同じくらい背中にGを感じました」。

 「あっという間に、一般道で130キロぐらいでぶっ飛ばすんですから胆を冷やしました」。

 「これは車じゃない!、飛行機だ!」。

 『下手な奴の運転するフェラーリよりよっぽど速いよ!』と平然と言ってのけるのです。

 このクアトロポルテという車は見たところ普通の国産車と見分けがつかないほどです。しかし、一たび右足をチョッと踏み込めば怖いぐらいスッ飛んで行きます。正に羊の皮をかぶった狼とはこの事か?、それに比べて、さしずめXMは逆に狼の皮をかぶった羊でしょう。この車と一度はじっくりお付き合いさせて貰う価値がありそうです。車の乗り心地と走行フィーリングからオーディオのインシュレーター開発に役立つ情報は満載です。また新しい発想で凄いインシュレーターが開発出来そう。

 値段は350。

 「160で買ったプジョーを何とかしてくれませんか?」。

 「買って2ヶ月なんですけど・・・」。

 「ジャガーXJ6が200位で売れそうだし・・・」。

 『分りました、プジョーは買った値段で下取りしましょう、その代わり税金分だけは下さいネ』。

 そんな社長の気風の良さで、新たな出費をする事無く手に入れる事が出来たのでした。


 横には塗装屋さんのお客さんがいて、その車は僕が狙っていたのに先を越されてしまったとぼやく。

 『かえって踏ん切りがついた、僕も色違いの同じ車を買います』

 と言って、二人で同時に買う事になったのです。

 そんな兄弟のような仲になったので、

 「私の広島の家も建てて10年になり、

 丁度いい頃合いだから塗ってくれませんか?」と話を持ちかけました。

 『エッ、広島まで行くんですか?』。

 「そうですよ、じゃ決まった、それではよろしくお願いします」。

 私って大体こんな風な調子ですから、とんとん拍子で話が進んで行ったのです。

 そして、10日ぐらい掛けて見事に仕上げてくれました。

 私の見込みに狂いはありませんでした。


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