トップ情報瀬戸内の魅力>五十一番札所・石手寺

五十一番札所・石手寺

"あまやの浜"の朝は早く、6時に朝食をお願いしました。中島の神浦(こうのうら)港へ松山から朝一番の高速船が到着しました。ピストン運転なのでその船に乗り、松山(高浜)港の駐車場へ預けておいたカイザーオペル号で五十一番札所の石手寺へ向います。

道後温泉から奥へ1.3キロと近い事もあり、巡礼者も然る事ながら地元のお大師さん信者や観光客が多い霊場です。創建は天平元年(729)。仁王門には大きなわらじがぶら下がっています。参道は回廊式になっていて両側には仲見世のみやげ物店が並んでいます。

境内の殆どの堂塔が国宝、国の重要文化財に指定されていて四国霊場の中でも随一の文化財の多い寺院です。仁王門をくぐると右手に三重塔、左手に建長3年(1251)の銘が刻まれた愛媛県最古の銅鐘があります。巡礼者のひとりが突いたその鐘は人間の煩悩が折り重なった低く漂うような深い深い音がしていました。

鎌倉末期の建造と言われている本堂は石段を二十段ほど登ったところにあり、正面以外は霊の宿る木々にすっぽりと包まれています。普段けばけばしいコマーシャリズムの看板の洪水に犯されている目も、自然の土から足裏を通して立ち昇る力を感じ、木々の緑から漂う香りは私達の疲弊した心に安らぎを与えてくれます。

■四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ
http://www.88shikokuhenro.jp/index.html

← Back     Next →