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業者の仕入れ価格より安い売価


 この最近空いた口がふさがらないほど呆れてしまった事があります。

 B&W N802の売価にです。

 150万円の物を90万円で買ったというのです。

 それも税込みだそうです。

 中古じゃありませんよ!、新品ですよ!。

 税金を除けば正味の製品の価格は57%になります。

 私の場合の仕入れが68%ですから、

 商人が仕入れるより消費者の方が安く買えるという逆転現象です。

 
 何という売価の乱れでしょう。

 それも聞くところによると某有名専門店です。

 気になるのは赤字で売ったのか?、

 少なくではあっても、利益が有ったのか?。

 それは謎です!?。

 
 当然お店の納品は無く、運送業者任せだそうです。

 『東京ではみんなそうですよ』。

 『だからこちらもお店の人から良い音など期待していません』。

 『音のプロといえる店員なんか今時いませんネ!』。

 半ばヤケッパチなのです。

 
 当然私はクリニックを請われて訪問したのですが、

 『生まれて初めて腕の良い人に出会った』。

 『驚きです!』。

 『今日は全て、カイザーさんの言う通りに従ってみようと思います』。


 それにしてもこのお客さんの802の音はひどかった。

 1分と聴いておられないほど、音が耳に鋭く刺すのです。

 開封と同時に銅製のフェーズプラグを装着したので、

 純正は試した事が無いというのです。

 『当然プラスチックの物より銅製の方が良いに決まっている』

 との強い思い込みがそうさせた理由だそうです。


 先ず最初に私が処置したのは音響拡散パネルの方向性の確認です。

 ほとんどが逆になっていましたので相当良くなりました。

 次に手を付けたのがスピーカーのポジショニングです。

 低音は痩せてギスギスでした。

 「こうも上手く谷間に合わす事が出来るのか?」と言うほど全くの逆相でした。

 これをきれいに”カイザーウェーブ”に乗せてやると気持ちの良い響きが出てきました。


 一番決定的だったのはエボニー製フェーズプラグに付け替えた時です。

 ただでさえ鼻声のケイコ/リーの声が、更に鼻をつまんだような声に聞こえていたのが、

 あら不思議?、血のかよった人間の声に聞こえるではありませんか・・・。

 こんな具合でクリニックは進んで行ったのですが、

 1Sシリーズのケーブルの効果も大きかったですね。

 最終的にCD、プリ、パワーのACケーブルを3本、

 CD、プリ間のバランスケーブルを1本換える事になりました。

 一番肝心なスピーカーの専用インシュレーターRK-BWを忘れるところでした。

 これ無くしては、802の音は作れません。


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