平成22年初場所三日目の二人の一番は明暗を分ける事となりました。
魁皇は千代大海を破り、その彼の師匠である千代の富士の持つ幕内通産勝ち星記録の807勝を抜いて単独首位に躍り出たのです。
3連敗をした千代大海はその一番で引退を決めました。
808勝は歴代の名横綱である、大鵬、千代の富士、北の湖、貴乃花よりも上なんですからどこか不思議な記録と言えます。
貴乃花の勝率が7割5分、大鵬に至っては8割を超えています。
そうです、優勝争いの出来なくなった横綱は引退勧告さえ受けますので無様な姿を晒すことは許されません。
その点大関である魁皇は負け越しを繰り返しながらでも勝ち星を積み上げる事が出来たから成し得た訳です。
記録とは別に、相撲界にはこの一番と同じような因縁を感じる一番が多々あります。
貴乃花の師匠でもありお父さんであった名大関貴ノ花が、大横綱の大鵬を破って引退を決意させるに至った相撲は強く印象として残っています。
その貴ノ花を引退に追いやったのが千代の富士でした。
次は親の敵討ちが如く、息子の貴乃花が千代の富士を負かして引退をに追いやったのです。
こうしたところも相撲の見どころのひとつです。