トップカイザーサウンドオーディオクリニックの旅>感動! 感動! また、感動! 生まれ変わったB&W802

感動! 感動! また、感動! 生まれ変わったB&W802

B&W専用インシュレーターRK-BWの威力

R.Aさんには、B&Wスピーカーの800・801・802専用インシュレーター:RK-BWをお買い上げ頂きましたが、ご自分で取り付けてみたいというのがちょっと気掛かりでした。元々付いているボールキャスター取り外し時に、1本だけネジ頭を潰すというトラブルに遭遇し、その後、ホームセンターで強力なプライヤーを手に入れて事なきを得たのでした。

とにかく、組み立てる人間によってネジの締め加減が随分違うのです。中にはボンドを付けて閉め付けてある物もあり、ホットガンで熱を加えない限り外れないといったケースも過去にありました。そんな経験があったから心配だったのです。

難産だっただけに、『出て来たその音の凄さに衝撃を受けた!』

と大層喜んで頂きました。


その時頂いた感動のメールは、RK-BWの製品の欄に紹介させて頂いております。その中で私がひとつ腑に落ちなかったのは、R.Aさんの異常なほどの感動ぶりです。802のオーディオ的性能の高さは認めるとしても、官能的な音は得意ではないというのが多数派の声です。

過去に数え切れないほど、RK-BWを802に装着した経験がありますが、「果たしてそこまでの音になるのかなぁ??」 というのが正直な私の思いでした。その後も、フェーズプラグ:RK-PP Selectedとインシュレーター:PB-BIG3を追加購入頂きましたが、毎々喜びの表現が一般の方に比べて何倍も大きいのです。

感性が幾ら豊かな方と言えども、その感動表現は、”ちょっとオーバーでは?” と思えるほどでした。栃木は近いので、機会を作ってでも、直にその音を聴いてみたいという気持ちが強くなりました。

そんなタイミングの時に福島と仙台に仕事が出来たので、一泊で組み込む事になりました。敷地内に入ると、R.Aさんの屋敷は視界に入り切らないほどの大きさです。案内されたオーディオの部屋は襖を取り払っただけの六畳二間続きのごく普通のもので、建物全体に比べると拍子抜けするほど小さな空間です。

見慣れた姿のスピーカーから解き放たれる音は、とても802が鳴っているとは俄には信じ難い音であります。目に入る光景とその音が、今までに脳内に蓄積された802のデーターと重ならず、圧倒的情報量に自分の脳がパニック状態に陥ってしまいました。それぐらい素晴らしい音なのです。

船倉を区切ったようなB&Wのマトリックス式エンクロージャーからは、絶対に出るはずのないストロークの長い深々とした余韻が出ています。スピーカーが鳴っているというのではなく、SPユニットとエンクロージャーが、一体となって鳴り響き! ・・・否や、鳴り渡っている! と言った方がニュアンスとして近いでしょう。

これは奇跡という他ありません。

音離れは申し分なく、ローエンドからハイエンドまで音が澄み渡り、力強さもデリケートさも見事であります。畳を取り払ってフローリングに変更してありますが、ただそれだけでこんな音になる訳ありません。

むしろ、802のエンクロージャーは合板で出来ているので、振動をいなすよりも、反発する割合の方が7対3と大きいので、本来は振動移動が得意な方ではないのです。本件はその7の負の部分を補って余るほどの、物量的助けがあっての稀有な例であります。


その答えは建物にあったのです!

その答えは特別な建物にあったのです! 裕に200坪はあろうかと思える木造建屋の一部ではありますが、生木・無垢木がふんだんに使われているので、どれだけの音楽振動が発生しようとも、すぐさまその場から逃げてくれるのです。だから、次から次に音楽振動が発生しても、邪魔をされずにスピーカーが気持ち良く鳴る事が出来るのです。

要するに、素早い振動移動の為せる音であります。振動をしっかり受け止めつつ、いなし! かわす! 正に理想のインシュレーション効果が働いているのです。私がいつも言っている、”瞬間振動処理能力”の絶対量が桁外れに優れているのです。その速さはまるでスーパーコンピューターのようです。

そんな環境の上に、”歯と歯茎構造”のローゼンクランツ・インシュレーターが仲間入りして、理屈と環境が一致したからこそ出た音なのです。謎が解けて私としても安心しました。決してR.Aさんの表現がオーバーではありませんでした。むしろ正確に表現されていたと感じました。

これと間逆なのが、『音の良いオーディオルームを作りたい!』 と気負い過ぎて、厚いコンクリートの部屋を作った場合です。剛体で床、壁、天井を固めると、ガーン! ゴーン! と部屋内で硬い一様な波動振動が内部留保してしまって逃げて行かないのです。いくら吸音材等で反射を抑えても、コンクリート素地の振動が変わる事はありません。

そんな不幸を招く前に、カイザーサウンドにご相談下さい。

オーディオルーム設計は本当に難しいのです。


R.Aさんの部屋の振動体系を人間に例えてみると、これは生まれながらにして備わっている能力と同じなので、努力で実現出来るレベルを遥かに超えております。R.Aさんは音楽運に恵まれて生まれて来たのです。

今回は私にとっても音楽脳が覚醒されました。

有り難き体験を頂きました。

良き目標を与えて頂いて感謝、感謝です。


十数年前に天竜川中流にあるお寺さんの離れの家で、今回と似た音を一度だけ体験しています。その時の事は、ノウハウのページの「音の悪い部屋を魅力ある響きの部屋に変身させるには!」の所に取り上げていますので、目をやって頂きたいと思います。

しかし、こんな事は一般的ではありませんので、決して参考にはならないのですが、物の理屈として頭に入れておいて欲しいのです。この物量で成し得た理屈を、小さな筐体の中にメカニズムとして組み込み、エネルギーを確実に受け止めつつ絶妙にいなす! そんな理想のインシュレーターが、ローゼンクランツの”歯と歯茎の構造”であります。

このように理に適っているからこそ、十数年インシュレーターの王座に君臨し続けることが出来ているのです。これを機に、ローゼンクランツのインシュレーターに改めて関心をお寄せ頂きたいと思います。


クリニックの処置内容

これだけ振動の問題が高得点だと、部屋に於けるスピーカーの位置関係とかケーブルの良し悪し等も気にならないレベルであります。せっかくクリニックに伺った訳ですから、出来る限りの事は施したいと思います。何はさて置いても、スピーカーのセッティングを先に済ませておくのが常道です。

次はテレビを背後の壁と157.5の倍数の位置に合わせます。315でも良いし、630でも構いません。勿論945なら尚O.Kです。これらは全て感覚で動かします。次はラックをほんのちょっと動かして、スピーカーとの振動の折り合いを見つけます。当日は与えられた時間が2時間半と少なかった関係上、目にも留まらぬ早業でこなして行きました。

『何処がどう効果が大きかったのかは判別がつかない!』 と、後で頂いたR.Aさんの感想に書かれてありましたが、正にその通りです。私なりに分析すると、電源タップからの給電場所を適材適所に変更した事は大きかったと思います。

処置前 処置後

もう一つ大きな影響をもたらしたのは、スピーカーの加速度組立です。ミッド部と上のウーハーユニットとの繋がりが良くなかったので、ネジの配置換えと共に丁寧にトルクコントロールしました。これで一気に上から下までスムーズに基音倍音の重なり合いが生まれました。

2時間半の中の2時間を以上のクリニックに割き、残りの30分を今日のメインテーマである気流の問題提起をさせて頂きます。


空気に音楽の命を吹き込む

カイザー・オーディオクリニック訪問診断に於いて、R.Aさんが振動問題で歴代トップの結果を手にされた訳ですが、更に上昇するには気流の問題を極めて欲しいものです。オーディオ界ではルームチューニング製品が花盛りといった様相を呈しつつあります。

しかし、肝心なその中身ですが、相も変わらず、吸音、反射、拡散、この域から出た物を見る事はありません。みんな受け売り、横並びで、独自の理論展開に出会った事がありません。特に音楽の根幹を成す和音についての研究が為されていないのは寂しい限りであります。

その点カイザーサウンドは違います!

常に独自の発想と独自の理論による、

製品開発をモットーとしています。

今回は”気流の加減速”と”気圧差”に着目しました。

音楽の一番大切な抑揚表現と密接な関係を持つ、速度応答性に忠実でありつつ、為すがままに合わせる調和型ルームチューニングであります。特にスピーカーに纏わり付くようなボッテリとした重たく抜けの悪い低音などに効果テキメンです。

部屋のコーナーに停滞しがちな定在波を根こそぎ動かしてしまうので、長年解決出来なかった不満も一発で解消します。コントロールが難しいと言われている、波長の長い淀んだ低音とも綺麗サッパリとおさらば出来ます。

カイザーサウンドの三種の神器の一つとして、気流問題の切り札を発表します。このところ予告編的に、事ある毎に触れている商品です。本日の真打として、それを聴いて頂きたいと思います。

最後にオーディオの金庫の鍵を開けるのは気流です!

気流こそがオーディオのトリを受け持つのです!

これが真理であると考えます!

是非ともご注目下さい。


これが、Stream Reviver!

写真公開はこれが初めてとなります。

音楽の感動を感じるのは、どんなパターンの気流として鼓膜を震わすのか!に掛かっています。音楽のリアルな波形を崩さずに鼓膜に届ける事こそが命題です。リアルな気流の波形とは、緩急・強弱・抑揚を動的に正確に伝える事です。

両スピーカーの後ろのコーナーへ設置しました。5分もすると、先程まで部屋の垂れ壁まで届いていなかった音が、部屋中に生音と違わぬほどのスケールで溢れたのです。カラッと乾いた軽い空気に生まれ変わったみたいです。

空気の動きが根こそぎ変わりました。

これをオーディオの革命と言わずして何と言いましょう?!

部屋をリフォームすると何百万も掛かってしまいます。


勿論、これだけの音をコンポで実現しようとしても、

お金は愚か、実現すら不可能だと断言します。

それぐらい凄い効果です。

← Back     Next →



オーディオ調整法に驚きました

----- Original Message -----
From: R.A
To: info@rosenkranz-jp.com
Sent: Wednesday, May 01, 2013 01:25 AM
Subject: オーディオ調整法に驚きました

 カイザーサウンド
 貝崎静雄 様

 先日はご訪問頂き、短い時間の中、様々な調整をしていただきまして、誠に有難うございました。当日は、スピーカー、ラック位置を一発(!)決めされる、その様子に、とてもとても驚きました。

 短時間の視聴で、ゲージも使わずに、どうしてその最適位置が分かってしまうのか・・??、とても不思議でした・・。長年の努力によるものなのでしょうね・・、人には普通では考えられないような能力が宿ることがあるようです。

 訪問を受ける前、RK-BWとRK-PPがB&W802に装着され、そしてPB-BIG3で調整されたアンプでのドライブで、自分としては大変満足な鳴りをしていました。この部屋(6畳二部屋ぶち抜きの12畳和室)の環境では、この辺りまでで、正直、[もうあまり調整しろはないかも・・]、と思っていたのです。しかし、しかし、まだまだ道半ば、せいぜい五合目くらいだったのですね(!)。

 クリニックから数日経ち、改めて音を出してみますと、

 CDからの最初の一音が出た、まだ一秒もたたないその瞬間に(!)、

 以前とは全く違う、

 その音の気配(実体感とでも言う・・)に驚きます。


 自分が、実際の音楽演奏の現場(録音現場)に居る(!)、

 という感じとでも言うのでしょうか、

 自分の部屋の空気感が一気に変わってしまっています。

 ソロ楽器やボーカルは、これまでよりも、太く、

 深みのある音色となって、

 くっきりと立体的にそこに存在しています。


 響きは広大で、瑞々しく、豊かに、隅々まで渡っています。

 リズムは小気味良い切れを示して冴え渡り、

 レンジは低域が深く伸びています。

 音楽という愉悦の波動で部屋全体が満たされている感じ、

 とでもいうのでしょうか、

 とにかく、これまでよりも音のスケールがグ〜ンと大きくなっています。

 これらの進化が、個々のどの調整でどのように効果があってのことなのか・・?、と問われると、何しろ、多くの調整を短時間で一気に(!)、でしたので、自分の能力ではうまく説明が出来ない・・、です。

 ハッキリ言えることは、今回のクリニックという短い時間の内に、自分の能力だけではおそらく一生かけてもたどり着けないところまで、一気に登ってしまった(!)、ということです。今回の到達地点が8合目なのか、9合目なのか・・、不明です。

 今の機器で、ここまでの音が鳴るようになるとは・・、

 驚きと、感動と、満足と、幸せを感じています。


 今回のカイザークリニックの体験を通して、

 オーディオとは、各装置、機器単体の性能もそれなりに大切ですが、

 それらの力がうまく発揮されるように、

 環境(部屋)との調和をいかに取るか、どう調整するか、

 ということがもっとも大切なんだ、と学びました。

 ありがとうございました。

 R.A

← Back     Next →