ラストスパート

　パリ世界陸上も終わりましたが、いつも陸上競技を見ていて感じるのは”ラストスパート”の凄さです。よくもあれだけのエネルギーが残っているものだと感心してしまいます。私は職業柄何を見ても聞いてもステレオと重ね合わせて考えます。

　レースには相手が何人もおり、仕掛けられたり仕掛けたり、常に生きているわけですから、ペース配分がどれほど難しいか、結局最後に信じるのは自分しかありません。積んで来た苦しい練習がこの時に初めて生きてくるのです。

　オーバーペースになると最後には失速してしまいます。音楽も同じです。最後に失速するような鳴り方のオーディオシステムは聴いていて魅力を感じません。これを音から見抜く感覚だけはどこの誰にも私は負けないでしょう。私の秀でた能力は、実は五感全てを駆使して感じるこの耳の良さの部分なのです。

　この感覚があるからこそ、私には音楽性豊かなオーディオ製品を作ることが出来るのです。三度の飯より音楽を聴く事が好きで始めたオーディオ屋ですから、ステレオいじりに於いてはどんな苦労も平気なんです。

　ゴール前でゴボウ抜きのように一気に抜き去ってしまう、そうした音をイメージして常に製品を作っているのです。この度の「加速度配線」、「加速度筐体」、「加速度組み立て」といった新語を連発していますが、少しでも私の頭の中をお分かり頂けたでしょうか？。

　お分かりにならない方は、「ナイアガラSt.」が出来上がりましたら是非とも聴いて下さい。

　音が全てです！。

　結果が全てです！。

　私のしゃべっている理屈は、

　しょせん飾りだと思って下さい。