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RK-BW・・・その4 「量産体制出来上がり」


ハンダ入れ前のRK-BW

 上手く鳴らないという悲鳴にも似たもの

 B&W旋風が落ち着いた今、801、802ともに各方面から聞えて来る声は、どうにも上手く鳴らないという悲鳴にも似たものです。2〜3年前のオーディオ雑誌を見ればB&W一色でB&Wでないとスピーカーではないといわんばかりの時がありました。輸入元のマランツの仕掛けも半端な宣伝ではなく、莫大な金をかけていたのが強い印象として私の記憶に残っています。

 気違いのように注文が殺到

 それにマニアは完全に乗せられた格好で発売前から問い合わせと注文が殺到します。店側はその人気に踊らされてこぞって店頭展示を図り、実需と見込みは3倍くらいの開きがあったのではなかろうかと言うのが当時を振り返っての分析です。

 不見転(みずてん)ならぬ、不聴買い!

 勿論B&W社にとってもそれだけの生産能力など無いはずだから、納期遅れとかキャンセル発生で、大半の店は右往左往させられたと聞きます。そうした形での購入動機の人が大半だから、既に頭の中で音は聴かずに出来上がってしまっている。

 B&Wは発売と同時に価格戦争勃発

 買うことは既に決めているわけだから安いところで買いたいという意識だけが強く働き、通信販売を中心に価格競争が勃発し、実際に店頭で音を聴いて気に入ったから買ったという人は少ないのです。そんなわけでこの2機種に限っては誰も利益を得た者はいないといっていいでしょう。

左が純正のキャスター右がローゼンクランツRK-BW

 あれだけのハイテクとノウハウを駆使して作られた物ですから、いかに鳴らすのが難しいとしても鳴らし方次第では大化けする可能性は十分に持っています。そんな予感が以前から私にはしておりました。

この肉厚の差が音の違いとなって現れます

 ハイテクユニットをまとめきれるか?

 その内容は確かに人を唸らせるだけの理論と構造をもっていますが、それ故に自我の強いそれぞれのスピーカーユニット達をまとめるだけのリーダーシップがリスナーに要求されるのです。しかしそれをハンドリング出来るだけの技量の持ち主が果たして何人いるでしょうか?それを実現する為にはチームの気持ちを一つにする「政振」の思想なくしてそれは不可能です。

 ローゼンクランツの出番です

 専門店のアドバイスやノウハウとともにじっくりと丹精込めて音を暖めている人はきわめて少なく、いい音を出せないで悩んでいる人がほとんどだと聞きます。そんな不幸な形の嫁入りしか出来ないでいる801、802を何とか幸せにしてあげるのが私の仕事です。そうです、今こそ私の出番なのです。

       カイザーの格言であるところの、

       「鳴るように出来ているものは鳴るようにしてやれば鳴ります」。

       「鳴るように出来ているものを鳴らないようにしているから鳴らない」。

       結局この言葉に尽きます。

       ローゼンクランツが料理したらどうなるのか?

       楽しみにしていて下さい。


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