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クライスラー300Cツーリングの調教計画

すっかり仲良しになったレガシストのY.Iさんが、浦和にある車のチューニングファクトリーを紹介してくれる事になった。私がクライスラー300Cツーリングを買った越谷の店からも近い。親切にもチューニングの打ち合わせと車を引き取りに行くのを一緒に段取りして下さった。

車のチューニングと言っても、私の場合は5.7Lで340馬力もあるHEMIエンジンをチューンナップするつもりはなく、安全を含めた乗り味の追求という面で何が出来るのかについてお話を伺う事となった。

300Cツーリングは'07式だが、この時代はダイムラークライスラーという名の通り、ベンツとクライスラーは提携関係にあった。聞くところによると、ベンツE320のプラットフォームにクライスラーのボディーを載せているとの事。

しかし、ドイツとアメリカの車作りは基本的に大きな違いがあると教えてくれた。ドイツや日本は燃費や走行性を重視して軽くする方向にあるが、アメリカに限っては重たくても安全性に重きを置くそうだ。そんな時のチューニングにはトラック用のブレーキパーツを使う事もあるのだとか・・・。

ボンネットを開けてフロント部やラジエーターのフレーム部分の安全への拘りを教えてくれた。そのフレーム強度を上げる為に鉄板の端面部分を”返し曲げ”しているのだ。何よりも鉄板の厚みが違う! 見るからに強そうである。

又、前輪タイヤの軸受けアッパー部の、弓なりになった補強パーツが取り付けてあるのを教えてくれた。上手く振動をいなす仕組みが見て取れる。日本車には無いそうだ。先程と同じく端面が二重に折り曲げてある。車作り100年の歴史を物語るノウハウらしい。

人間の筋肉や関節が思い浮かんだ。このイメージはしっかりと目に焼き付けたので将来に活きそうだ。アメリカは広大だから4〜50万キロ走る事を想定して丈夫な車作りを心掛けているのだ。

「自分の身は自分で守る!」という、開拓魂の根幹を見る思いがした。

買うに当たって試乗した時は、アクセルを踏んだだけで走るその加速感と圧倒的馬力のエンジンに驚くばかりだった。私の経験史に全く無い部分だったので、その場で即購入を決めた。

脳にとって初めての刺激は、新鮮さと共に興奮を覚える時だ。

そんな瞬間買いだったせいで気がつかなかったのだが、購入後に二三度乗った感じはというと、引越しの手伝いをした時のようなひどい筋肉痛に襲われた。肩甲骨の周り全体が強張って痛い。

一言で言って、振動の折り合いが悪いのである!


次の日に乗ると首にまで凝りが広がった。酷いコンディションのオーディオを調整した時にも、たまにこうした症状に見舞われる時がある。ストレスを一手に引き受けている感じなのだ。相手を手なづけるには避けて通れないのかもしれない。

普段ストレスの無いコンディションの良い車に乗りつけているから、僅かな不具合にも身体が反応してしまう。私自身が高性能な測定器と化しているのである。車その物の振動のあり方は悪いとは思えないのに、何故ここまでストレスが返って来るのか・・・?!

自分の直感力もまだまだである。

もう少し分析力を上げたい!

原因の多くがタイヤにあるのは間違いないだろうが、それにしても、ここまで大きなストレスがあるとは思えない。大きく重たいボディー故、一寸した事でも揺さぶりや煽りの原因となって現れるのだろう・・・。

そうだ! この車のストレス原因は「煽り運動」に違いない!

一言で振動といっても、微振動から揺さぶりや煽りのような大きな振動まであり、それら種々のストレスの印象はオーディオ機器の振動問題と全て符合するのである。これを音だけで判断するとなると極めて難しい。オーディオ界がこの問題を解決し得なかったのは、そこに理由があると思っている。

よく見るとタイヤの表面には無数の小さな亀裂が入っている。硬直しているその証はもう既にゴムとしての機能をしていない筈だ。路面からの振動をダイレクトに受ける形となっているのだろう。こんなタイヤの車に乗るのは初めてである。

明日はいつものタイヤ屋で、Good YearのWRANGLER PHに交換し加速度組み立てを行う事になっている。Good Yearを履くのは、シトロエン・CX、オペル・オメガに続いて今回で3回連続となる。

Good Yearとの相性がすこぶる良いのだろう。

どんな風に化けるか? 楽しみである!

この話、続きます・・・

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