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その4 「グラマラスなサウンド」


 「グラマラスなサウンドです!」。 
 
 「JAZZファンなら、ヨダレを垂らして欲しがりそうな音です」。
 
 「聴く前のイメージは、音に濁りがあるかな?、という一抹の不安がありました」。
 
 「しかし、出てきた音はなんのその!」、

 「音にコントラストがあるのです!」、

 「輝きと陰影と言い換えてもいいです」。

 「コントラストという言葉自体、私は音に対して初めて感じるものです」。

 
完成したPB-BIG JAZZ

 この感触を掴んで、私はすぐさま寺島さんに電話を入れました。

 受話器を取った瞬間に、”ハイ”と言う返事よりも先に電話の向こうから大音量が飛んできたので、私は思わず受話器を遠ざけました。真昼間からなんというエネルギーでしょう。すぐに音量を落としたので声で私ということは分かったらしい。

カイザー
 「凄いですよ!、いけますよ!・・・あっ!カイザーです、寺島さん」。

寺島
 「何が、そんなに凄いんだよ!」。

カイザー
 「BIGの6穴仕様の話です」。

寺島
 「ちょっと待って、今6穴インシュレーター取ってくるから、O.K!いいよ!、今手に持って見てるから、どの部分をどのようにしたのか説明してよ!」。
 
カイザー
 「直径4.5ミリ、深さ0.5ミリ丁度ゴルフボールのようなくぼみを16個掘ったんです」。

寺島
 「16個?!、6個の間違いじゃないの?」。

 寺島さんはインターネットをやっていないから、この時点でローゼンクランツのウェブに自分のことが書かれていることは、まだどうやら知らないらしい。知らぬが仏とは正にこのことです。後で知ったらどんな言葉を発するでしょう?
 
カイザー 
 「よく聞いて下さい、外周に10個、その内側に5個、そして円の中心に1個、合計16個の穴です」。
 「そらそうと、この間、寺島さんと兄弟のようにそっくりの『北の富士』が赤い横綱を占めて還暦の土俵入りをしましたよねぇ?」

寺島
 「そんなことはどうでもいいから、肝心な音はどうだったの?、それを聞かせてよ!」。

カイザー
 「シンバルの音は、アーティストの好みによって、表面のハンマーリングを微妙に変えて作るそうですねぇ」
 「『音のカラクリ』の中で、形状による音の違いを謳っているんですが、正にそのことを、今日、今、証明できました」。 

寺島
 「また始まった〜!、もう〜!学者みたいなことはどうでもいいから〜、音がどうだったのか?」
 
カイザー 
 「バッチリ!ですよ、今ここに1つだけ試作品が出来たんですが、これを真っ先にお送りしましょうか?」

寺島
 「1つじゃ分らないよ!、カイザーさんとは違うんだから・・・3つ送ってよ、3つ」。
 
カイザー
 「分りました、今日18個リファレンス用に頼みましたので、10日ぐらいでなんとかなるといっていましたので、出来上がり次第お送りします」。
 「今回のは出来がいいから〜!高いですよ〜!」

寺島
 「しょうがないなぁ〜、・・・まったく〜!」。 
 

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