トップ情報最近のニュース最近のニュース2007海の中まで続く北アルプス

海の中まで続く北アルプス



 富山湾では豊富な種類の魚がなぜ獲れるのか?。そんな秘密を探るような内容としてNHKスペシャルが取り上げられていたので、大変興味深く見ました。

 その背後にそびえる北アルプス立山連峰が海の中まで続いているような独特な地形にあるようです。雪解け水によって流された川の石もかなり沖まで流されていて、網の中にその川石がかかるところで魚がよく獲れるのだそうです。


 色々と調べると海底400メートルあたりに水が湧いているところが沢山あり、その成分を調べてみると、珪素やリンの含まれた北アルプスの中腹1,200メートルの腐葉土に覆われたブナ林の水と同じだったそうです。

 その雪解け水は勢いよく地中に染み込んで行き、1,600メートルもの落差を経て海底で湧き水となって出るのです。その栄養分を多く含んだ水はプランクトンが生息するのに持って来いの環境となり、岸辺近くにも生態系は豊富で海草の森も1,100ヘクタールにも広がっています。その湧き水の温度は1年の通じて13度と変わらないのだそうです。


 船が反転して見えたり、景色が海の上にぽっかりと浮かんで見えたりする富山湾独特の蜃気楼という幻想的な自然現象がありますが、それも雪解け水の影響で出来るもののひとつです。

 富山湾のホタルイカは有名ですが、これも3月〜5月にかけての栄養豊かな水雪解け水につられて深海からやってくるのだそうです。

 また、海の獣道と呼ばれるところに巨大な定置網を仕掛けで寒ブリを狙うのも富山湾ならではの漁です。

 余談かもしれませんが、数年前に富山に行った時に立ち寄った回転寿司で食べた寿司は、一流の寿司屋より美味しかった記憶があります。


← Back     Next →