トップカイザーサウンドオーディオクリニックの旅ファッション業界の若きカリスマの最新鋭コンポ(JM LAB)

ファッション業界の若きカリスマの最新鋭コンポ(JM LAB)



  クリニック希望


 ----- Original Message -----
 From: I.O
 To: info@rosenkranz-jp.com
 Sent: Friday, June 10, 2005 1:54 AM
 Subject: クリニック希望


 クリニック希望のI.Oです。

 いつもホームページを見させていただいています。もう2年位前からクリニックを頼みたいと思っていたのですがやっと自分の中で一度見てもらいたいと思いメールしています。

 住まいは東京都世田谷区なのですが貝崎さんが時間があるときでいいので一度見てもらうことは可能ですか?。部屋のセッティングとかスピーカーの位置、加速度組み立て、スピーカーアタッチメント、電源ケーブルなど、色々聞いてみたいという気持ちと、この自分の部屋のセッティングで本当にこれでいいのか?などこれからの方向性なども含めてなのですが??。

 ちなみに自分の住まいは3階建てのマンションの2階になります。
 そしてシステムは以下の感じです。

  CDトランスポート EMM CDSD AC Mit Oracle Ac2
Stealth indra XLR
DAコンバーター EMM DCC2 AC Nbs stertment
プリアンプ Viola Cadenza AC tmd
Nordost vahalla
パワーアンプ Jeff Rowlando Model 501 AC tmd×2
キンバーケーブル KS-3035
スピーカー JM LAB Alto Utopia Be
ラック スティールポイント

 などの構成ですが??


 お忙しいとは思いますが返事お待ちしております。

 I.O


 最新の機器で組まれたハイエンドシステムです。この中でも私が特に興味があるのはEMMのDAコンバーターです。昨年の暮れに雑誌で見た時によほど買おうかと迷ったのですが、すぐ先に新しいケーブルの開発やカーオーディオのデモカーの製作等、出費が控えていたので見送った経緯があります。

 そんな関係でその時には20万円弱のイタリア製のNorth Star Design Model 192で辛抱しました。しかし、半年経っても開梱していません。でも、つい数日前に来客があるのを機に繋いでみたら、何と何と素晴らしい音なのです。昨年の暮れにCHODのコンバーターを売却して以来エソテリックのユニバーサルプレーヤーDV-30Sで聴いていたのです。

 Model 192はイタリア製だけあってよく歌うんです。ラテンものなんか最高です。デジタル機器だけは日進月歩で性能の向上は本当に目を見張るものがあります。そんな気がしていた矢先の今回のクリニックですので、EMMの音が楽しみなのです。


 年齢に似合わぬ高額コンポーネント


 事前に機器や部屋の様子が分かる写真を何枚か送って頂いておりましたので、それらのゴージャスさに驚く事はなかったのですが、何より驚いたのは依頼主であるI.Oさんの若さです。どこかでお会いした記憶があるのですが思い出せません。ファッション関係の仕事をしている方だという記憶だけはあるのです・・・。

 「どこでお会いしましたですかねぇ?」。

 『カイザーサウンドの東京試聴室が出来て間もない頃に伺いました』。

 「そうでしたか、やっと思い出しました」。

 『一年の半分は世界中を回っていると仰ってましたネェ、今もそうですか?』。


 底無しの可能性を期待させる音が出ている


 早速聴かせて頂きましたが、よくまとまっていて、それほど大きな不満は感じていらっしゃらないようです。すぐに私の脳が反応したのは”オーバークオーリティー”。ここまで性能が上がったら人の方がついて行けません。これらの機器の持っているポテンシャルを完全に引き出せる人間は世界中を探してもほんの一握りではないのかと思うほど底知れぬ可能性をビシビシと感じます。

 お伺いする前から大体の察しはついていました。「この軟な床とスピーカーの足場等を考えると、根こそぎやる方法と、あまり高得点を欲張らないでバランス重視でそこそこの予算でまとめ上げるかになりますがどう致しましょうか?」。「今日は10万円のクリニックとセッティング料を含めて幾らぐらいのご予算をお考えでしょうか?」。

 『そうですね、これからどんな音になるのかまだ分かりませんので、何とも言えませんが、とりあえず30万円ぐらいと考えております』。

 スピーカーの有り余るほどの低音再現力に対して、床暖房が故の”うにゅっ”としたこの足場では低音楽器、すなわちバスドラムの音とベースの音の判別が困難です。でもこれは訪問前から分かっていた事ですから、今日のところはそこに手をつける事無く解決を図る方法を考えなくてはなりません。

 息子と一緒に来た時には私はもっぱら説明役にまわり、セッティングは彼に任せます。特に今日のI.Oさんとは年齢もほとんど同じぐらいですから、音楽の感覚にしても私より合うみたいです。「何から手をつけたものかねェ!?」。本当は、スピーカーケーブル”RGB3”をいの一番に交換したいのはやまやまなんだけど、予算の関係上断念せざるを得ません。その次にこのシステムにおいて最大の効果が出るのはEMMの最新鋭DAコンバーターでしょう・・・。
 
 以上は息子の読みです。また、私自身も今日一番興味があるのはEMMの性能に関してです。I.Oさんも含めて3人の思惑が一致したところで、インシュレーターの王様であるBIG BOSSを前1点の3点支持で入れます。想像をはるかに超える音質変化です。DCC2は第一打席から只者ではないポテンシャルを見せてくれます。それにしても、たかが機器の下にインシュレーターを入れただけで、こうも音が変わっていいものなのか!開発者の私からしても本当に不思議でなりません。

 とにかく角がなまっていたのがクッキリと楽器各々が持つ個々の魅力が一気に出て来たのです。BIG BOSSが凄いのか・・・?。DCC2が凄いのか・・・?。どっちにしても、激変とはこのような時に使う言葉だ!と言いたい位です。

 今日の予算の残りはあと10万ほどしかありません。5万円ほどオーバーですが、モノラルアンプに弟分のBOSSを6個使ってみます。相乗効果なんでしょう、グイグイと加速度的に音が良くなります。こんなにも、顕微鏡で見るかのごとく、音の効果が分かるのは滅多に無いと言ってもいいかもしれません。

 何度も言うようですが、それ位各機器の能力が高いのです。価格的にもっと凄いシステムも何度もセッティングした経験はありますが、今日のシステムの可能性は本当に次元が違うのです。今日の音はどう考えてもDCC2の能力に尽きるようです。

 そんな気持ちがするものですから、次にもう一度改めて予算を考えずに精一杯能力の丈を引き出すべくクリニックをする約束を取り付けました。その時にはスピーカーベースのサウンドステーションからBIG BOSSまで用意して根こそぎやる予定です。

 その予告編のような形でスピーカーケーブルのRGB3を付けて鳴らしてみました。これがまた、凄いの!何の!。倍の予算になったにもかかわらず、I.Oさんは即購入を決意されたのでした。


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