トップカイザーサウンドオーディオクリニックの旅>JBL4320の発展型4ウェイマルチ

JBL4320の発展型4ウェイマルチ

楽器の持つ音色成分が極端に乏しい

私の生まれ故郷である四国松山で、「故郷還元オーディオセミナー」と銘打ち、個人宅のオーディオシステムのクリニックを通じて、プロのセッティング技術を体験して頂こうと企画させて頂きました。

第1号のK.Hさん宅はJBL4320をベースにした4wayマルチです。にも拘らず、私の耳には2wayの音にしか聞こえません。高音がまるっきり聞こえないのです。何故にマルチの4wayにしたのか、その意図が見えません。

そこのところを尋ねてみると、『大音量派なので、ボリュームを上げた時に高音がきつく感じないように調整したらこうなったんです』との答えが返ってきました。

 

その音には楽器の持つ音色成分が極端に乏しく、厳しく採点すると、その欠落割合は95%。全く音楽の体を成していません。この音を聞く限り、マルチの調整法であり、しっかりとした基本が身に付いていないようです。

この時点で、マルチについて日頃から思っている事を、私のメッセージとしてしっかり発しておかなければという思いに駆られました。

音にピークが生じると聞くに堪えられなくなります。「何が原因でそうなっているのか?」、「どうしたら解決出来るのか?」。マルチには確かな診断力と問題解決力が要求されます。

具体的には、「振動の時間軸」と「電気の時間軸」と「気流の時間軸」の三つ問題点に集約されます。このカイザー流オーディオセッティング技術は、私が独自に開発解明した”カイザーゲージ”(音を計る物差し)に代表されますが、機器の相性等には頼らない、人間の感性及び聴覚解析によって科学的にオーディオの方程式を確立したものです。

トップページにウェブ内検索がありますので、キーワード検索にてご覧下さい。

今のオーディオ業界の現実は、因果関係の”果に目を向ける対症療法”が主流で、”因の見極め”と解決法についてとなると、意外や意外全くの勉強不足で、業界人ですらお手上げ状態にあります。しかるに、地方においては更なるハンディキャップがあると思います。

愛媛にはマルチを組んでいる人がかなり居られるようで、特に宇和島を中心とした南予地方に多いと伺いました。色々と系譜を辿って行くと、地域の傾向や音のデーターが出るかもしれません。機会があればそんな探索もしてみたいものです。

マルチアンプシステムは製品開発に匹敵する行為

個人でマルチアンプシステムを組む事は、メーカーの立場で言えば、それは製品開発に匹敵する行為なのです。要するに、売れるに足り得るレベルにまで仕上げなければなりません。

そこらあたりの決意や覚悟がないまま安易に始めると、音の変わるファクターの多さに振り回され、何が何だか判らないパニック状態に陥ってしまいます。俗に言う音の迷路から抜け出せないって奴です。こうなると、楽しいはずの趣味も苦痛となりかねません。

現在マルチを組んでる方、またこれからマルチをやってみたいと考えている人達には、その怖さと難しさを再認識して頂くべく警鐘を鳴らしたいと思います。

そのマルチ派には好奇心旺盛な工作好きな方が多く、凄い音、魅力ある音を求めたがり、音楽を楽しむという事を忘れがちになる傾向があります。これはあくまで私の体験から感じることですが、自分の特徴と傾向はどうなのか?、これを機に自問分析する事も忘れないで欲しいと思います。また、ご自分のシステムの解決法で悩んでおられる方は、遠慮なくカイザーサウンドの貝崎までご一報下さい。

最後に

マルチシステムという難問が故に、K.Hさんにとってはちょっと厳しいコメントとなりましたが、それは「カイザークリニック」が置き土産として残した音楽の感動と引き換えに、同郷のよしみであり、はたまた老婆心として受け止めて貰えればこの上ありません。

K.Hさん宅に於ける「カイザークリニック」の様子は、ご本人の感想初め、当日同時体験された方々から沢山のコメントであり生の声が、「RYOさんのブログ」を中心に寄せられています。

今回はそんな皆さんの生の声を尊重し、私はクリニックの詳細よりも、マルチの裏に潜む怖さや、心構え等マルチの総論のようなお話をさせて頂きました。従いまして、是非とも以下のリンクをご覧下さいますようお願い申し上げます。

http://contakuto.exblog.jp/d2010-09-24
  末尾のコメント欄必見です

http://tnx.pecori.jp/sb.cgi?day=20100922
  末尾のコメント欄必見です

http://ex2009.exblog.jp/15168534/
  末尾のコメント欄必見です

← Back     Next →