トップ情報スピーカー小型2ウェイスピーカーの最高峰に挑戦スピーカーユニットの名は”Hertz”(イタリア製)

スピーカーユニットの名は”Hertz”(イタリア製)



 設計者の右脳と左脳を覗いて見たい

 さすがの私も、このユニットの形状と構造には完全に1本取られました。コーンの中央部が朝顔形にくぼんだ形をしています。その道のプロでしたら、「気流が乱れる」といって、誰も採用しない筈です。

 音を聴いていなかったら、私もきっと見落としていたでしょう。

 翌日の事です、その音に魅せられた”Hertz”というスピーカーをウェブで検索し、じっくりとその形状を見た時に、「なんて凄い奴なんだ!」と再認識させられました。


 針の穴を通すほど難しいであろう、

 それしかないという絶妙なカーブなんです。

 時々私が口にする言葉ですが、

 「肉を切らして、骨を絶つ」。

 その勇気がなくては成し得ない世界です。


 空気を誘い込み、

 捻っては投げ!。

 また、叩きつけるように、

 ちぎっては投げる!。

 まるで、居合い切りのようです。

 ツイーターも28ミリ径と大きく、93dBのコーンユニットに負けないだけの力(91dB)を備え持っております。その能力は無理すれば1kHzあたりから使えるとも書いており、如何なる音楽表現にも応えてくれる頼もしいカップルであります。



 誰も成し得ないほどの”高度な技術”

 更に、アルミダイキャストで出来たバケットフレームも素晴らしく、マグネット部から流麗に伸びた3本脚がフレームエンドと繋がっております。


 この形ですと、複雑多岐に渡る音楽振動が、波状攻撃のように、次から次に襲って来ても巧みにかわせます。

 それを可能にしているもう一つのメカニズムがS字型エッジです。それは力と速さの2軸を表す図式のサインカーブと同じで、0度〜360度の周期運動が理想の形で動ける事を意味しています。


 このように目にも止まらぬ速さで”防御と攻撃”が入れ替わるのは、神業レベルであり、スピーカーという電気駆動系でやってのけられるのは、私の知る限り指折り数えるほどしかありません。


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