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その17 「スラップスケート」


 スケートの堀井選手がとうとう引退することとなりました。一時は世界新記録まで出して世界のトップに君臨したことのある名選手ですが、長野で見せた彼の涙は強い印象として残っています。全てはスラップシューズが彼を狂わしたわけですが、何ともやり切れないものがあったのでしょう。

 その堀井選手を悩ましたスラップシューズと彼の「微妙な関係」なるモノを、今”ひょっと”私は感じています。「それは何か?・・・」といいますと、一時いいと感じた音が2日、3日、4日と経っていくうちに次第に音楽の魅力を感じられなくなっていることに気づきます。

 雛壇式に積み上げたローゼンクランツのリファレンススピーカーに「BIG JAZZ」、「DADDY」、「MB-18」と3種類のインシュレーターを「ウーハー用」、「ミッド用」、「ツイーター用」として鳴らして1週間です。どうしてもその音に耐え切れなくなって、確認の為にもう一度BIG JAZZをPB-BIGに戻してみることにしました。

 入れ替えた途端、音楽が流れ始めたことにホッとした安堵を感じる自分が分ります。それは最初に懸念した通りのことがやはり起こってしまっていたのでした。それから今日でさらに3日経ちましたので、感じ方に変化の無いことを確認しています。

 前回、「Running Bass」と言って、鳩が首を振るようにノリがよくご機嫌な様子をお伝え致しました。そしてその時、今日の私は「いたって冷静です」とまで言ったのですから、穴があったら入りたいぐらい恥ずかしい気持ちですが、改めて訂正致します。この事によって今私が感じていることは、「縦波」と「横波」の問題を整理して考えなければならないと新たなテーマを感じている所です。

 このことについては、また後日感じたままを述べてみるつもりです。「振動の時間軸」というテーマを持って研究している当の本人の私でさえ判断を誤ることがあるという見本ですから、それぐらい振動のタイミングが揃うことが難しいということを皆さんに改めて感じていただければ幸いかと思います。こうした事は測定やデーターに決して現われることはありませんので、最終的には自分の感覚しか頼るものはありません。

特に気をつけて頂きたいこととしては、考え方や構造の違うインシュレーターを重ねて使っている方を時折見かけますが、音が複雑になって何が良くて何がよくないのか訳がわからなくなってしまいますので、そうした使い方は避けるべきであります。


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