トップカイザーサウンドオーディオクリニックの旅PMCのスピーカーに魅せられて

PMCのスピーカーに魅せられて



 お礼


 ----- Original Message -----
 From: "T.I"
 To: <info@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Sunday, February 01, 2004 5:30 PM
 Subject: お礼


 先日お世話になりましたT.Iです。

 以来おかげさまで、気持ち良く音楽を楽しんでおります。

 実は貝崎さんには申し上げておりませんでしたが、今回クリニックを依頼した本当の目的は、「慢性的オーディオいじり病」の治療でした。8月に行なわれる資格試験に集中していかなければならないという事情もあり、オーディオに割く時間を最小限にする必要がありました。

 しかし、「あれをやればもっと音が良くなるのではないか、これを使えばこうなるのではないか」などと悩みは尽きません。また中古で入手したスピーカーのユニットの一部が交換されたりしており、本当にベストな音が出ているのかという漠然とした不安感もあり、誰かにこの音が最高であると権威付けして欲しいという精神的な側面もありました。

 そんな状況の中A&Vヴィレッジの記事で貝崎さんがいろいろなオーディオファンのお宅でクリニックをしているのを知り、これは貝崎さんに一切をお任せし、私の病に終止符を打ってもらおうと思ったわけです。


 今井さんはA&Vヴィレッジの記事の中で貝崎さんをオーディオの調律士と表現しておられましたが、私の印象は「オーディオ整体師」です。クリニック前の私のシステムには、エンハンサーやスーパーツィーター、逆起電流キャンセラーなどの「挿入」物や「付加」物がありました。

 これらは使用時には確かに「効きめ」を感じ、それなりに納得していたのですが、今思えば、健康ドリンクや薬あるいは化学調味料のようなもので、たとえて言えば本当の健康やおいしさが得られないための代替策として使用されるものだったのかもしれません。

 それら余計なものを全てはずし、最適な環境としてやることで、その装置が本来持っている、人間で言えば「生命力」や「自己治癒力」のようなものを最大限引き出すのが貝崎さんの取り組みなのではないかと、作業を拝見していて思いました。

 これは正に薬を使わず、人間の背骨などの歪みを修正することで健康を回復しようとする「整体師」ではなかと考えた次第です。その証拠に、クリニック後の音は特に何が凄いということではなく、ただ健康である幸せを感じられる、あるがままの音という感じがしています。


 定位が低音がどうとか生の音に近いかどうかなどとは違う、その装置や部屋のあるがままの音が出ているという幸福感は、今まで追及してきた音に対する見方がやや不健康であったと反省させらました。

 ときおり、以前の神経質な音が懐かしくなることもありますが、これは一種の禁断症状またはリバウンドでしょうか。クリニック後の音の方が聞いていて幸福で疲れないのは確かですし、心が温かくなる音です。

 貝崎さんには長時間にわたりあれこれお願いしてしまいました。お疲れになったのではないかと思いますが、その甲斐もあって大変満足しております。本当にありがとうございました。

 9月になりましたら、再度スピーカースタンドやインシュレーター等のご相談をさせていただきたいと思っております。今後ともご指導いただきたくお願いいたします。

 以上簡単ですがお礼まで。



 ペアリングの取り直し


 T.Iさんは3組のPMCを持って楽しんでおられます。スピーカーユニットを外し、ユニットのエネルギーの方向を調べた上で組み直しました。2機種についてはツイーターが共通であった事と、施主さんの希望でもありましたので、両方とも外し4個の中からペアリングの取り直しまでやりました。


 この処置が音像定位をスピーカーの前方と後方にシッカリと展開させるにはかなり効いたみたいです。元の音もそこそこまとまってはいたのですが、スピーカーの角度をあまりにも深く合成させていたので、聴くポイントが限定されていたのです。

 しかし、クリニック後のスピーカーの振り角はほんの少しだけにとどめ、前後のエネルギーバランスを5:5ぐらいにしました。その結果部屋中に音楽が満ち満ちて来て、豊かでタップリとした満足感を味わえるようになりました。

 当然見た目の美しさも考慮に入れた上で最終セッティングを行いました。スピーカーの下にはみ出していた吸音効果の高い白い布もカイザー単位に切り揃えスッキリとさせました。そして、使用頻度の高いプレーヤーとアンプを中央に並べて置いてバランスを整えました。


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