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ローゼンクランツ製品には心が満たされる



金 賞

 ----- Original Message -----
 From: "T.S"
 To: <kaisersound@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Wednesday, April 13, 2005 12:25 AM
 Subject: RGB試聴レポートをお送り致します。
 
 この度はRGBシリーズの電源ケーブルを試聴させて頂き有り難うございました。早速、試聴レポートを書かせて頂きます。簡単な感想文は以前お送り致しましたので、それとあまり重ならない内容で書こうと思います。
 
 今回のRGBシリーズもそうですが、ローゼンクランツの製品を語る上で注意しなければと思ったことは、「音楽が生き生きしだした」、「音に命が宿った」、「エネルギーが泉のように溢れ出す」‥などのフレーズの連発になることです。

 確かにその通りで仕方がないのですが、こういう文章って体験していない人にとって読んでいて退屈じゃないですか?。「へ〜」、「ふ〜ん」となるか、「はい、はい、そうですね」みたいになったりはしないだろうかと思う訳です。
 
 と申しますのは、オーディオ雑誌を読んでいると、有名な先生方が割と簡単にこういうフレーズを多用されていて、これらの表現が一般化してしまったような、聞き慣れたフレーズになっているからだと思います。

 私も製品の購入にオーディオ評論を参考にしますが、「音楽が生き生きとするって、この音の事?」という事が間々あります。ローゼンクランツの音がその表現と同じでいいのかと思うわけです。ローゼンクランツのファンの方ならきっと私と同じ気持ちじゃないでしょうか。
 
 今回の試聴レポートでは、常々感銘を受けているローゼンクランツの音を何とか上手く文章で伝える事が出来ればと色々考えました。まず「音楽が生き生きしだした」というフレーズが他社のケーブルに使われていた場合こう解釈します。「それまでは瀕死の状態だった」。また、「音に命が宿った」のフレーズの場合は「どんな命が宿ったかが問題」。さらに、「エネルギーが泉のように溢れ出す」は「泉の規模が重要」…。
 あまり良いやり方ではないですね。他社の製品だって希に良いものもあります。比較での表現は他社への中傷になってしまうのでやめます。


 さて、以前お送りしたレポートで「演奏家の運動神経が良くなったみたい」という内容の事を書きました。これはローゼンクランツの製品全般に言える事だと思っています。単に表面上の音が「繊細になった(または力強くなった)」とか、「SNが上がった」、「高解像度だ」、「分離がいい」、あるいは「音場空間云々」などの変化は、どんなケーブルでもインシュレーターでも何らかの変化はありますよね。

 でも、それが音楽表現に貢献したかどうかは全く別の話であって、多くの場合改悪であったと、大体翌日もしくは2日後に分かり始めます(私の場合です)。それでも、がまんしてエージングに希望を託す訳ですが、結局、音が馴染んで来たり、ほぐれて来たり、潤って来たり、柔らかくなったりする方向の変化であって、音楽表現自体には直接の変化はありません。

 「運動神経が良くなった」は、なんか稚拙な表現でお恥ずかしいのですが、こういう変化は他社には無いと言っていいかもしれません。なにか根本のところが変化した感覚です。その変化はすぐに「音楽が分かりやすくなる(演奏家の意図した事が伝わり易くなる)= ダイレクトに心を揺さぶってくれる」という効能が出始めます。

 もちろん、どんなCDでもそうなる訳ではありません。良い演奏であればあるほどです。逆に言うと、今まで聴いていられたCDの中に、演奏が軽薄に感じてしまうモノが出てくるかもしれません(音が軽薄になるのではありません、念のため)。これは副作用とも言えますが、私はだめな演奏をちゃんと暴いてくれるプラスの作用と受け取ります。

 これは特筆すべき点ではないでしょうか(おかげで聴きたくなくなったCDをあっさり処分出来ました)。そしてもうひとつプラスの作用は、古い録音のCDが俄然輝き出した事です。これこそ音楽の根本に作用した事を証明する良い例だと思います(おかげで大事なCDを売らずに済みました)。
 
 「心に響く」と言うのは、その演奏家の顔が見える事、演奏家の心が伝わる事だと思っています。そして音楽だけに限りませんが、「感動が出来るって有り難いな」と改めて思いました。せっかくこの世に生まれたのですから、いっぱい感動したいと思います。今回試聴させて頂だいたケーブルは、一番下の価格の物ですが、ローゼンクランツの製品の素晴らしいのは、グレードに関係なくすべてに、この基本理念「心に響く」がある事だと思います。

 そしてRGBシリーズには加えてフレッシュな新緑の響きを感じました。瑞々しく躍動する音楽が素敵だと思います。そして、RGBシリーズ含めローゼンクランツの製品すべてに感じる事を一言で言うならば、「満たされる」だと思います。とにかく、と言うか、いろいろな言い方があると思いますが、最終的にこの一言、「心が満たされる」で間違いありません。
 
 最近、CD一枚を聴き終え、コーヒーを入れながら余韻に浸っている時、ふと、CDの値段に申し訳ない気持ちなりました。そして、これら持っているCDが大切な宝物に変わったんだと、ひしと実感しました。
 
 最後に、ローゼンクランツの製品に出会えた事に心から感謝致します。RGBシリーズの試聴レポートという事でしたが、具体的な(表面上の)音のレポートも書かず、大讃辞したいのをぐっと堪え、はたしてこれが試聴レポートとなったかどうか分かりませんが、私の感じている「これだけは言いたい」というものはなんとか書いたと思います。
 
 相変わらず稚拙な文で恐縮の限りです。
 
 これからも、どうぞご指導をよろしくお願い致します。

  T.S


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