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DIG-RGB7/それは恐ろしいケーブルでした



 ----- Original Message -----
 From: "M.K"
 To: "貝崎 静雄 様" <info@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Friday, April 15, 2005 10:39 PM
 Subject: 試聴レポートコンテスト
 
 貝崎 様
 お世話になります。M.Kです。

 試聴レポートコンテストですが、何とか滑り込みで書かせて頂きました。
 もしよろしければ、エントリーさせてください。

 以下、レポートです。


 □ DIG-B7 & DIG-RGB7 レポート

 ・動機

 趣味で音楽製作をしている関係上、オーディオインターフェイスなるものを所有しているのですが、それとTA-DR1 を接続するために、良質なデジタルケーブルを探していました。

今までに試聴したことのあるケーブルを思い出してみます。

 ・エソテリック 7N-DA6000 MEXCEL
 ・PAD タンタス
 ・PAD DOMINUS Rev.B
 ・イルンゴオーディオ animato-2.5SN
 ・KIMBER KABLE KS-2020
 ・NBS MASTER III
 ・NBS STATEMENT
 ・NBS STATEMENT III
 ・トランスペアレント RDL
 ・STAGE III CODE STREAM digital

 さて、今回の用途はあくまで、音楽製作のモニタリングシステムに使用するためのデジタルケーブルなので、ケーブルの個性を色濃く感じてしまうものは選択の対象になりません。

 そうなりますとなかなか候補はいないものです。
 どれも素晴らしい音ですが、中々に、皆さん個性派ぞろいです。

 リスニング用途では、音質はもちろん、個性、コストパフォーマンスから、すでにローゼンクランツ Dig-1S(8NLimited)を使用していたのですが、これを使うと「何はともあれ」気持ちの良い音に「してくれてしまう」ので、客観性が求められるモニタリングの用途には敢えて使用を控えてきました。(苦笑)

 決めきれず悩んでいた折、RGB シリーズ発売のアナウンスが。
 さらに風の噂(笑)で、今シリーズは従来とは路線が違うとの声が。

 !!! ということで、予算的に現実味のある(涙)
 DIG-B7 の試聴をお願いし、世界最高峰とおっしゃる
 DIG-RGB7 もあくまで「ついでに」お借りすることになりました。(苦笑)


 ・試聴時の機器構成

 ケーブル、アクセサリーの類は省略いたしますが、まずは本来の目的からいきなり外れて、(爆)

 CEC TL-1X - SONY TA-DR1 - B&W S-805

 という構成で試聴しました。


 ・試聴

 □ DIG-B7

 !! なるほど・・・
 Dig-1S(8NLimited)とは、と言うか、
 今までのローゼンクランツの個性とは違う。

 私的解釈で言うなら、従来は、積極的に空間内を音楽で満たす方向性というか、部屋が音空間とでも言うべきものになり、自分はその中にいて音楽を「感じる」という方向性でした。

 DIG-B7 は、一言で言えば客観的な音でした。
 まさに「見える」と言う表現がふさわしい。
 だからと言って、分析的で、冷めた、血の通っていない音という訳ではない。
 高次元で普通。これはなかなかないタイプです。
 まさに願っていた通りの音。ビックリでした。

 ここで DIG-RGB7 さえ、「ついでに」借りていなければ、話は丸く収まっていました。
 本当のビックリはこの後に待っていたのです。


 では DIG-RGB7 はどうだったのか?

 それは恐ろしいケーブルでした。
 今まで数多く「透明」という表現を使ってきましたが、それらはすべて間違いでした。

 これです。これを「透明」と言います「そのまま」とも言えます。
 限りなく「そのまま」と感じることができます。
 「高音が・・・」「低音が・・・」「押し出し感が・・・」何ですかそれは。
 そんな表現はあてはまりません。「そのまま」のですから。

 左右にも、上下にも「際」がありません。
 どこで空間が収束しているのかわかりません。

 奥行きも、ありがちなエコーの増強感も感じません。
 ただ単に、前にあるものは前に、後ろにあるものは後ろに。
 響くものはそのままの響きに。

 ありがちな表現ですが、結果、ものすごくリアル感があります。
 俗に言う「そこにいる(ある)」感です。
 違うのは「その辺にいる」というアバウトさはなく、
 ピンポイントで「『そこ』にいる(ある)」と感じる点です。

 このケーブルを前にして、一切のごまかしは通じません。
 洗いざらい、全てあらわにされてしまいます。

 まったく恐ろしいケーブルです。
 生み出した貝崎さんはどこまでの勇気をもって
 これを世に送り出したのでしょうか?

 本シリーズをルネッサンスと表現をされていますが、ローゼンクランツとしてはもちろん、世の中に対してもそれだけの衝撃を与え得るケーブルです。
 パラダイムシフトすら起きかねない製品だと感じています。


 ・余談

 後日、RGB シリーズの電源ケーブルとピンケーブルを試す機会もありました。
 どちらもエントリーモデルで、そういった低価格なものはバランスを欠いた製品も多いのですが、グレードの差こそあれ、いずれも RGB シリーズど真ん中の音でした。

 一貫した方向性に強い意志を感じました。


 以上です。


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